更新 2026.10.02
CTI総合窓口 編集部(コールセンター業界20年) 約8分
CTIとは| できること・ 種類・ 料金相場を 15社の 実データで 解説
CTI(Computer Telephony Integration)とは何か、何ができるのかを、当窓口が比較している15社の実データで解説します。録音や顧客情報の表示を備える製品の数、発信向けと受信向けの違い、10席で使ったときの1席あたりの月額の相場まで、数字で答えます。
CTIを調べると、たいていの解説は「電話とコンピューターを統合する技術」という定義から始まり、機能とメリットの一覧で終わります。定義としては正しいのですが、それだけでは、自社に入れたら何が変わり、月にいくら払うことになるのかが見えてきません。
この記事では、当窓口が比較している15社のデータを使って、その2点に数字で答えます。
数値と機能は各社の公開情報と社内リサーチ(2026年9月時点)に基づきます。出典に無い項目は「非公開」「未確認」と明記し、推測しません。最新の数値はCTI15社の比較表にあります。
CTIとは
CTI(コールシステム)は、Computer Telephony Integration の略で、電話とコンピューターをつなぎ、発信・着信・通話録音・顧客情報の表示などを一つの画面で扱えるようにする仕組みです。業界では「コールシステム」「コールセンターシステム」とも呼ばれます。当窓口では、オペレーターが電話をかけ、受けることを前提にした製品をCTIとして扱い、15社を同じ基準で比較しています。
電話機と顧客台帳が別々だと、オペレーターは番号を手で打ち、通話の内容をあとから台帳に書き写すことになります。CTIは、この「電話」と「記録」の間の手作業を減らすための道具です。
CTIでできること
では、実際の製品は何を備えているのか。主な機能ごとに、15社のうち何社が備えているかを数えました。
| 機能 | 何をするか | 備えている製品 |
|---|---|---|
| 通話録音 | 通話を自動で録音し、あとから聞き返せる | 13社 |
| モニタリング | 管理者が通話をリアルタイムで聞く | 15社 |
| 顧客情報の表示 | 着信・発信の相手の情報を画面に出す | 8社 |
| ささやき | 通話中のオペレーターに、相手に聞こえない声で助言する | 13社 |
| IVR(自動音声応答) | 「〇〇の方は1を」と案内して振り分ける | 10社 |
| 文字起こし | 通話を文字にする | 6社(ほかにオプションで提供する4社) |
| ACD(着信の自動振り分け) | 空いているオペレーターに着信を割り振る | 7社 |
表の社数は、各社の公式サイトで備えていると確認できた製品の数です(2026-10-02時点。通話録音を除く)。残りの製品は「備えていない」とは限らず、公式サイトで確認できていないものを含みます。たとえば顧客情報の表示は、公式サイトで確認できたのが8社で、残りは確認できていません。通話録音の行は、公式サイトでの再確認がまだ済んでいません。
通話録音やモニタリングは、ほとんどの製品が備えています。一方で、ACDやIVRのような受ける電話のための機能は、備えていると確認できた製品と、確認できていない製品に分かれます。この分かれ方が、次に見るCTIの種類とつながっています。
CTIの 種類:かける 電話向けと、 受ける 電話向け
CTIは、どちらの電話を主に想定しているかで、大きく3つに分かれます。
| 向き | 社数 | 製品 |
|---|---|---|
| 発信(アウトバウンド)向け | 6社 | Comdesk Lead、lisnavi、Mostable、アポ王、CALLTREE、OMNI CONTACT |
| 発信と受信の両方 | 8社 | MiiTel、GoodCall、BlueBean、CT-e1/SaaS、Omnia LINK、ソクコム、BIZTEL、楽天コネクト SmaCom |
| 受信(インバウンド)向け | 1社 | CallConnect |
発信向けの6社のうち、MostableとlisnaviはACDについて、公式サイトで発信に特化した製品と説明されています(Mostableは「発信専用のシステム」と明記)。残りの4社は、公式サイトでACDの記載を確認できていません。反対に、ACDを公式サイトで確認できた7社(MiiTel、GoodCall、BlueBean、CT-e1/SaaS、Omnia LINK、BIZTEL、楽天コネクト SmaCom)は、すべて発信と受信の両方に対応する製品です。
受ける電話のための機能を持たないのは、手落ちというより、かける電話に的を絞った設計だと当窓口は見ています。発信向けの製品同士の違いは、発信特化・低コストCTI比較で整理しています。
似た名前で仕組みの違う製品に、オートコールがあります。録音した音声を自動で流して一斉に架電するもので、人が話すことを前提にしないため、席ごとの課金という考え方がありません。当窓口では、オートコールをCTIとは別の区分で扱っています。違いはオートコールとCTIの違いを参照してください。
CTIの 料金相場
CTIの料金は、主に次の3つで決まります。
- 初期費用:契約時に一度だけかかる
- 月額:席(ID)ごとの料金と、席数に関係なくかかる固定費(基本料など)
- 通話料:かけた電話の分だけかかる。月額とは別に請求される
月額:1席あたり 約6,000円が 中央
席単価を公開している10社について、10席で使ったときの1席あたりの月額(固定費を10席で割って足したもの、税抜)を並べました。
| 製品 | 10席で使ったときの1席あたり月額 |
|---|---|
| CallConnect | 2,400円 |
| GoodCall | 4,500円 |
| BlueBean | 5,000円 |
| CT-e1/SaaS | 5,000円 |
| MiiTel | 5,980円 |
| Comdesk Lead | 6,000円 |
| lisnavi | 6,000円 |
| 楽天コネクト SmaCom | 8,480円 |
| アポ王 | 8,800円 |
| Omnia LINK | 33,000円 |
10社の中央は約6,000円です。大規模向けのOmnia LINKを除く9社では、2,400円から8,800円までに収まります。
ただし、この金額をそのまま比べられるわけではありません。lisnaviは同時に稼働する人数(ブース)ごとの料金で、CT-e1/SaaSは外線やシートのライセンスを積み上げる形です。また、Mostable、CALLTREE、OMNI CONTACT、ソクコム、BIZTELの5社は、席単価を公開していません。
初期費用:0円から 82万円まで
初期費用は、CallConnect、lisnavi、アポ王、OMNI CONTACT、楽天コネクト SmaComが0円です。高い側では、CT-e1/SaaSが30万円、Omnia LINKが82万円です。
通話料:月額の 外にある
通話料の課金方式は、独自回線やかけ放題で通話料を抑える「削減型」が5社、かけた分だけかかる「従量型」が6社、非公開が4社です。月額が安い従量型の製品でも、発信量が多ければ総額で逆転します。どこで逆転するかはCTI通話料・ランニングコスト比較で試算しています。
月額、初期費用、通話料のどれが総額を左右するかは、席数と発信量で変わります。当窓口の見立てでは、少人数なら初期費用と固定費が、発信の多い業務なら通話料が、最も効いてきます。1席から始める場合の総額は、少人数・スモールスタートCTI比較で並べ直しています。
最近の CTIに 加わっている 機能:AIと CRM連携
定義の段階では出てきませんが、製品を比べるときに差が出やすいのが、AIによる会話の分析と、顧客管理システム(CRM)との連携です。
AIの機能は、まだ備えている製品が限られます。
- 生成AIによる通話の要約:Comdesk Lead、MiiTel、Omnia LINKの3社
- 会話の採点(スコアリング):MiiTel、Omnia LINKの2社。OMNI CONTACTはChatGPTなど外部のAIとの連携で応対を評価し、BIZTELは通話評価をオプションで提供しています(2026-10-02に公式サイトで確認)
CRMとの連携は、公式サイトで確認できた製品が、Salesforceで9社、kintoneで9社です。HubSpotは、Comdesk Lead、MiiTel、CallConnectの3社です(BIZTELは3つともオプションで提供)。すでにこれらのCRMを使っているなら、連携先に入っているかどうかで、候補が先に絞れます。
会話の分析を重視する場合の選び方は、MiiTelとBlueBeanの比較で整理しています。
比較データの 限界
当窓口のデータには、埋まっていない項目があります。15社のうち5社は席単価が非公開、4社は通話料の型が非公開で、機能にも確認できていない項目があります。これは「劣っている」という意味ではなく、公開されていないということです。当窓口は推測で埋めず、診断でも「情報未確認」として扱っています。
料金と機能は改定されることがあります。この記事の数値は2026年9月時点のもので、契約の前には各社の最新情報を確認してください。
CTIを 選ぶときに、 最初に 決めること
CTIは、電話と記録の間の手作業を減らす道具です。録音やモニタリングはほとんどの製品が備えていて、差が出るのは、かける電話向けか受ける電話向けか、料金の数え方、通話料の型、そしてAIとCRM連携です。月額の相場は1席あたり約6,000円ですが、総額は席数と発信量で入れ替わります。
最初に決めるのは、自社の業務がかける電話と受ける電話のどちらに寄っているかです。それだけで、候補は15社から9〜14社に減ります。呼び名から製品を探したい場合は、コールシステム比較も参照してください。
どの条件で何社が残るかは、要件の組み合わせで変わります。架電の種類と課題を選ぶだけで、15社を同じ基準で採点し、上位3社を弱点とあわせてお伝えする無料診断を用意しています。順位はお客様の要件のみで算出し、取引条件は含めません。