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更新 2026.09.29

CTI総合窓口 編集部(コールセンター業界20年) 約7分

CTI通話料・ランニングコスト比較 — 月額だけで選ぶと、総額は逆転する

CTIの通話料モデル(削減型・定額型・従量型・非公開)を整理し、主要13社の席単価・固定費とあわせてランニングコストを比較。月額が安い製品が総額でも安いとは限らない分岐点を、公開されている実額から試算する。

CTIの見積もりを並べると、たいてい席あたり月額から比べ始めます。ところが実際に運用を始めると、請求額の順位が見積もりの順位と入れ替わることがあります。理由は単純で、月額とは別に通話料がかかるからです。

発信量の多いチームほど、この差は無視できません。ここでは通話料のモデルを整理し、公開されている実額から「どこで逆転するのか」を試算します。

数値・機能は各社の公開情報と社内リサーチ(2025〜2026年時点)に基づきます。出典に無い項目は「非公開」「要問合せ」と明記し、推測しません。

通話料には4つのモデルがある

CTIの通話料は、大きく4つに分かれます。どれに当たるかで、見積もりの読み方が変わります。

モデル仕組み総額への効き方
削減型独自回線や秒課金で単価を下げる発信量が増えても単価が効く。量が多いほど有利
定額型一定額で使い放題発信量に関係なく固定。量が多いほど1分あたりが下がる
従量型かけた分だけ積み上がる発信量に比例。量が多いほど不利
非公開要問合せ事前に総額を見積もれない

注意したいのは、「削減型」は安さの保証ではないという点です。「最大◯%削減」は削減幅の上限であって、実際の単価ではありません。何円になるかは、かけ先と契約条件で変わります。

3分課金と秒課金の違い

見落とされやすいのが課金単位です。3分課金の回線では、20秒で切れた通話も3分ぶん請求されます。不在や即切りが多い発信業務では、この差が積み上がります。CALLTREEは3分課金から秒課金へ切り替えてコストを下げる設計を採っています。

各社の通話料モデルと月額

当窓口がデータを保有するCTIのうち13社を、通話料モデルと月額で並べます。「10席実効月額」は、固定費に席単価×10を足した額です。固定費を持つ製品は、席数が少ないほど1席あたりが割高になるため、同じ規模に揃えないと比較できません。

製品通話料席単価/月固定費/月10席実効月額
CallConnect従量型2,400円0円24,000円
GoodCall非公開4,000円5,000円45,000円
BlueBean従量型5,000円0円50,000円
CT-e1/SaaS非公開5,000円0円50,000円
Comdesk Lead削減型6,000円0円60,000円
lisnavi非公開5,000円10,000円60,000円
MiiTel従量型5,980円0円59,800円
アポ王削減型8,000円8,000円88,000円
Omnia LINK従量型9,000円240,000円330,000円
Mostable削減型非公開非公開非公開
CALLTREE削減型非公開非公開非公開
OMNI CONTACT非公開非公開非公開非公開
ソクコム削減型非公開非公開非公開

すべて税抜で揃えています(MiiTelの公開価格は税込6,578円/税抜5,980円)。Comdesk Leadの6,000円は6,000〜12,000円/IDの下限、アポ王の8,000円は初年度の価格です(13ヶ月以上の継続で4,000円に下がります)。アポ王の固定費8,000円は「サーバー料金」で、ライセンス数に応じて段階的に上がります(1〜9で8,000円、10〜14で10,000円、15〜20で12,000円、21〜40で15,000円)。CT-e1/SaaSの5,000円はシートライセンス単価で、これとは別に外線ライセンスと管理者ライセンスが各5,000円必要なため、実際の月額はこの表より上振れします。以前掲載していたエバーコール(Ever Call)は、提供元がソクコムへ移行したため表から外しました(2026年9月)。

この表に通話料は入っていません。 それが本題です。

実額で比べられる2社 ── MiiTel と Comdesk Lead

通話料の実額まで公開しているのは、13社のうち限られます。ここでは両社の公開値だけを使って、どこで総額が逆転するかを見ます。

MiiTel(従量型)

  • 席単価 5,980円(税抜)
  • 通話料は別途従量。携帯宛 16.9円/1分、IP(050)宛 8.49円/3分
  • IP宛は2024年8月より有料化されました

Comdesk Lead(削減型・携帯かけ放題)

  • 席単価 6,000円(税抜、下限)
  • 携帯かけ放題で通話料4,000円の定額
  • 席単価と合わせて、1席あたり月10,000円で頭打ちになります

席単価はほぼ同じ(5,980円 対 6,000円)なので、差がつくのは通話料だけです。

分岐点は、1席あたり月およそ240分

Comdeskの通話料定額4,000円を、MiiTelの携帯宛16.9円/分で割ると、約238分になります。

1席あたりの月間通話時間(携帯宛)MiiTelComdesk Lead
60分約6,994円10,000円
120分約8,008円10,000円
238分約10,000円10,000円
360分約12,064円10,000円
600分約16,120円10,000円

月238分は、20営業日で割ると1日あたり12分です。通話時間の話であり、架電回数ではありません。それでも、発信を主業務にするチームなら容易に超える水準です。

つまり 発信量が一定を超えると、席単価が同じでも総額は倍近く開きます。 逆に、インバウンド中心で発信が少ないチームなら、従量型のほうが安く収まります。

この試算は携帯宛の通話のみを前提とした概算です。固定電話宛、契約プラン、税の扱いによって実額は変わります。判断の前に、想定する月間通話時間を各社に伝えて見積もりを取ってください。

非公開をどう扱うか

13社のうち4社が席単価も非公開、4社が通話料モデルを開示していません。当窓口はここを推測で埋めません。

非公開であること自体は、製品の優劣ではありません。要件によって構成が大きく変わる製品ほど、定価を出しにくいという事情があります。ただし選ぶ側にとっては、事前に総額を見積もれないという実務上の不利です。

見積もりを取るときは、次の3つを必ず聞いてください。この3点が埋まらない見積もりは、比較に使えません。

1. 課金単位 ── 秒課金か、3分課金か2. かけ先ごとの単価 ── 携帯宛と固定電話宛は分けて3. 定額の上限 ── かけ放題なら、何が対象で何が対象外か

選び方

通話料の観点からは、次の順で絞ると判断しやすくなります。

  • 発信が主業務で、通話時間が長い → 削減型・定額型。Comdesk Lead、アポ王、CALLTREE、Mostable、ソクコムが該当します。詳細は発信特化・低コストCTI比較7社を参照してください。
  • 受信中心、または発信が少ない → 従量型でも総額は膨らみません。席単価の安さがそのまま効きます。
  • 通話の分析・教育に投資したい → 従量型でもAI分析の価値が上回る場合があります。MiiTelの評判・料金・弱点で、その判断材料を整理しています。
  • オペレーターを増やさず架電数を伸ばしたい → 通話料以前に、録音再生型のオートコールとCTIの違いを先に確認してください。課金の考え方がそもそも異なります。

月額の安さは入口にすぎません。自社の月間通話時間を先に見積もり、それを各社にぶつける。 それが、請求書で驚かないための唯一の手順です。

注意事項

  • 本記事の数値は2025〜2026年時点の公開情報と社内リサーチに基づきます。
  • 料金・通話料は改定される場合があります。契約前に各社の最新情報をご確認ください。
  • 試算はあくまで公開値からの概算です。実際の請求額は契約内容によって異なります。

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